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アカデミー賞受賞!納棺師をモデルとした『おくりびと』の評価など

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映画
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映画の概要

2008年公開のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画。主演は本木雅弘で、彼が感銘を受けた青木新門の『納棺夫日記』を元にして映画化された。亡くなった人を棺に納める作業を行う納棺師をモデルにした作品で、日本人の死生観や生き様について高らかに世界に発信した作品。

感想、評価★★★★★

生と死の対比

本作品で一番印象に残るシーンは納棺シーンであるが、同じくらい食事シーンが記憶に残る。NKエージェントの社長とふぐの白子を食べる場面や、クリスマスパーティでフライドチキンを食べる場面だ。「死」の象徴である納棺の仕事に、「生」の象徴である食事を対比させているのが面白い。

田舎における生と死の廻り

『おくりびと』のもう一つの特徴は、何よりも田舎的な舞台であろう。日本人の原風景とも言える雰囲気は、都会でしか生活を送ったことのない私だが、どこか温かみを感じた。作中の鮭の遡上シーンで「故郷に帰りたいんだろう」という言葉があったが、鮭と同様、田舎で生まれて都会へ出た大悟だが妻とともに故郷へ帰り子を成す。これが「日本人の」生き様だと感じさせられる美しい舞台だった。

映画の考察

死とは

本作のメインテーマは「死とは穢れではなく、生命を紡いでいくための自然なものである」と言える。納棺師の仕事は、物語序盤では主人公の大悟自身も疑問を抱き、物語中盤では旧友や妻に穢らわしいものとして拒絶される。しかし、そもそも生きることは死と切り離すことはできない。例えば、「食」という行為は、他の生命の死体と関わるということに他ならない。命が生まれる以上、命が消えることもある。現世への旅立ちは助産師がお手伝いをして、現世からの旅立ちは納棺師がお手伝いをする。納棺師は、「送る者に笑顔を、故人に永遠の美を授ける」意義のある仕事なのだ。

父との和解

妻の美香や友人の山下は、銭湯のツヤ子を門の向こうへと送ったことで、死や納棺師に対する見方を改める。そして他の登場人物同様、主人公も最後に成長する。

「父」とは社会のシンボルと言うが、和解を経て初めて社会に出たと言える。物語序盤では大悟の大人になりきれない描写が目立った。楽団の解散まで現実を見ることができていなかったり、身の丈に合わない高額なチェロを購入したりと。しかし、ラストでは立派に仕事を果たして社会の一員となるのだ。

まとめ

葬儀関係というとなんとなく印象が悪い。合理的だと自負している私だが、ふと考えてみると、そのように考えている自分がいた。しかし、よく考えると、目の前にある食べ物は他の生き物の死体である。田舎の曽祖父母をあの世へ送ったこともある。作中で「死は門を抜けるようなもの」とあるが、本作に触れて死を自然に捉えた。死者を送る仕事をしている方々へ謝罪と感謝を述べて締めようと思う。

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